女性スタッフへの対応に頭を悩ませていると、
男性の経営者・チームリーダーからご相談を受けることがあります。
「コミュニケーションの必要性もわかっているので、
できるだけ面談を心がけているのですけれど、なかなか上手くできないんですよね。
いろいろとアドバイスもするんですけれど、納得しているんだかどうかも解らないんですよ。
なんかコツとかってありますか?」
「ありますよ。聞くだけです。ひたすら聞くだけです。答えちゃいけません」と、お答えします。
女性の相談には、答えてはいけない法則があります。
男性は、相談をされたら適確なアドバイスをするのが当然だと思いますよね。
疑問には答えで返す。
でも、女性の場合は、相談は答えを求めているのではなく、共感を求めているのです。
答えて貰いたくて相談をしているのではないので、
答えてしまうと、それは余計なお世話であり、
問題点の指摘は、感謝どころか嫌悪されてしまうこともあります。
男性にとっては信じられないことかもしれませんが、そういうものなのです。
私が思うにDNAがそうなっているからだと思います。
大昔人間が狩りをしていた時代、男は外に狩猟に出かけていきます。
女はムラを形成して、狭いコミュニティーの中でお互いに協調しながら生活をしていました。
距離も近く意志の伝達は、サバサバしたものではなく、感情の伴ったものだったと思います。
「大丈夫?」「元気?」「平気?」「おなか空いてない?」
「つらいのね」「元気ないのね」「苦しいのね」「そうなのね」
大切なのは共感です。
一方男は外に出て、生きるか死ぬかのサバイバルで狩猟をしています。
チームで狩りをする時に必要なのは、攻撃手段の素早い伝達です。
「獲物だッ!うわぁ大変だね。怖くない?大丈夫かな?」なんて悠長なことは言ってられません。
「そっちだッ!行け!そうじゃない、こうだ!」感情の前に行動が肝心です。
こうした生き方の違いがずーっと女と男のDNAに刻み込まれていたのでは・・・と勝手に推察しています。
身近な例で言えば、誰かが咳をしています。
男性はこう声をかけます。
「薬飲んだか?病院行ったほうがいいぞ」
でも、女性の場合はきっとこう声をかけます。
「大丈夫?平気?熱ない?」と。
男性は対処方法を伝えることが思いやりですが、
女性の場合は、まず心配することが思いやりになるのです。
女性に対処方法をストレートに伝えると、
思いやりどころか冷たい人と捉えてしまうのです。
きっと女性は産む性であるからもしれませんね。
赤ちゃんに、「薬飲んだ?」では伝わりませんもの。
「大丈夫かな?」という言葉のニュアンスで赤ちゃんには伝わるのですから。
ですので、男性は女性の相談には対処法で解決策を伝えるのではなく、
まずは共感して、じっくりと話を聞いてあげてくださいね。
女性は、話している内に自分で自分なりの解決策をちゃんと立てられるのです。
そうして自分で納得すると、こちらは聞いているだけなのに、
「相談にのってくださりありがとうございます」になるのです。
女性の方の場合は、男性は解決策を答えてあげるのが、男性としての思いやりであるという事を認識して、
相談にのってくださいではなく、「話を聞いてください」とか、
恋人友人であれば「愚痴らせて」と言った方が誤解を与えずに、
理解しあえると思います。
人は誰でも、長所半分・短所半分の不完全な存在。
愛されたい・認められたい・わかってもらいたいという気持ちをいつも抱えています。
それを満たしてあげる、満たしあうことで幸せな人間関係・幸せなチーム・幸せな会社・幸せな地域・社会・国・世界になりますように。
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