人間と動物の違いといえば、人間には理性がある。
と、よく言われます。
確かにそうです。
でも、「だから、人間らしくするためには理性で考えなければならない」というは、どうかと思うんです。
何かの課題、問題があって、そこに「人」の存在がある場合、理性だけで処理するというのはとても寂しいと思います。
たとえば、マニュアルがあって、何か問題があったときにマニュアルどおりにコトを粛々とすすめるのは理性の力です。
でも、「人」の存在がある時は、そうもいきませんよね。
スターバックスには、コーヒーの入れ方というオペレーションマニュアルはあっても、サービスに関するマニュアルは無いそうです。
こんな逸話があるそうです。
お店の前で交通事故が起きました。
当事者の女性が警察が来るのを震えながら待っていたそうです。
それを見ていた店員さんが、事故を起こした女性にそっと一杯のコーヒーを差し出したそうです。
「どうぞ、飲んで心を落ち着けてください」と笑顔で。
これは、理性の行動ではありません。
元スターバックスコーヒージャパン(株)CEOの磐田松雄さんは、この行動の裏づけには、会社のミッションが浸透しているからだといいます。
スターバックスのミッション
『人々の心を豊かで活力あるものにするために-----
ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから』
このミッションを通して、自分たちは何のためにいて、何をしようとしているのかということを、ミッションをもとに考えることがスターバックスのサービスだそうです。
ミッションをもとに考えようとする力は理性です。
理性も大切です。
そして、そこからどう行動するかと考える力は感性です。
人として、どのような行動が相手ためになるのか、相手への本当に優しさになるのか・・・それは感性から湧き出るのですよね。
理論理屈ではなく、感性で「人」に接する。
感性を磨きたいものです。
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